すずめの戸締まりを観てきた。ヒロインの鈴芽が後ろ戸から現れた猫によって椅子の姿にされた戸締まり師の草太とともに、草太の姿をもとに戻すために日本を旅する話。日本各地の廃墟に現れ、地震の原因となるみみずの出入り口である後ろ戸を締めていく戸締まりの物語と、その上で進む鈴芽の成長と草太との恋のお話が見どころ。
ところどころに災害が残した爪痕を表現するような設定があった。災害で大切な人を失ってもなお生きていく人間の強さみたいなものが鈴芽に描かれていてよかった。
登場人物たちが戸締まりという行為を通して過去に区切りをつけ、次に踏み出そうとするストーリーはとても爽やかな感じで好き。
これは好みの話だけどもっと登場人物の葛藤みたいなものが観たい気もする。君の名はでも天気の子でも主人公が苦しい状況にいてもすぐにその状況を打開するために行動し始めている(と思っているけど記憶が曖昧なのでどうだろう)。苦しみというより迷いがもっとほしい。