ネタバレがあるかもしれないので注意してください。
フォロワーの方におすすめして頂いたので『こわれたせかいのむこうがわ』を読んだ。ありがとうございます。
ラジオで知識を身につけるフウとお尋ね者のカザクラの、地球上に唯一残されたとされる国家チオウからの脱出劇、という感じのお話。
大学受験の現代文の知識を設定に絡めてラノベにしたような感じがある。科学と宗教とか経済の話とかはそれっぽい。物語の中ではそういった知識は生き延びるための力であった。それがそのまま自分の生活に当てはまるかと言われれば微妙だが生活を豊かにする力ではあるよなと思った。
6章最後の「家族を持つってのはね、拷問のなかじゃマシな部類だよ。いつ失うかもしれない恐怖に脅えながら関係を深めていくっていうのは、孤独よりはずっといい」っていうフウのセリフが好き。文化レベルと生活水準を現代に合わせたらあだしまっぽいなと思いました。
あとは作者の好みが詰まっていてよかった。ディストピアでポストアポカリプスぽさとか漢字がいろいろ出てくるところとか。作者の好みが覗けると楽しい。
終わりに
おもしろかったです。
「本を読んだら感想を書く」というのを来年の目標にしたので素振りをしました。新年最初は『星を継ぐもの』になると思います。書けるかな?書けるようにちゃんと読みます。